TEDOYA TOGO MONTAGE

Life is colorful.

タグ: 山本真由美

プロダクションノート バックナンバー
#1
  #2  #3  #4  #5   #6

グーチョキパー ビヨンド」には新旧のメンバーが勢ぞろいした。

主演はひろみとノブをバトンタッチする形となったいしいそうたろうさん、神部冬馬さん。
オリジナルキャストからは牛水里美さん、志村洋子さんが続投し、
じいちゃん役の小玉直治さんにも声だけだったけど、参加してもらえることに。

スタッフについても同様で、スケジュールを強引に合わせてもらったEvery Day手塚組精鋭部隊の照明・櫻井えみさんを招集。
山梨からは手塚より一世代下になる若手の神宮司健監督に監督補として参加してもらえることに。
撮影から助監督、車輛に機材、のちに編集までお願いすることになり、
彼がいなかったらビヨンドは間違いなく完成できなかった。
神宮司さんを引き合わせてくれたのは、高校の演劇部OGのといっても一回りも下のつるちゃんこと、鶴岡悠さん。献身的なサポートをしてもらった。
シナリオで直前まで悩んでいた手塚を支えてくれたのは、本業は俳優のかんちゃんこと、函波窓くん。お正月の鵺的の現場でのフットワークのよさを買って山梨に招集した。
さらにみっかる.TVの皆さんの全面協力を得て、あわただしく準備がはじまった。

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ロケハンでは懐かしい撮影現場と再会しつつ、現実に落とし込む作業。
クライマックスシーンの撮影場所選定が課題だった。
結婚式のシーンを書いといてなんだが、
書いている時から縮こまっていたらいい形にはならない。

いい場所が見つからない場合の想定や設定変更も一応横に置きつつ、
色々なご縁で誓いの丘イストアール、アイブライズさんにご協力を頂けることになり
現場の士気はますます高まった。


3月半ば、13年前の「グーチョキパー」でも象徴的なシーンで登場した直線道路からクランクインした。
茜とノブが再会するシーンである。
薄い晴れと曇り空が交互にやってくる感じが今回のビヨンドを表していた。

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週の頭の月曜日から5日間にわたって山梨県南アルプス市を中心に撮影が行われた。
暦は春と言えど、外は八ヶ岳おろしという強烈な北風が吹く極寒の状況。
というか真冬だった。

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いしいさん、神部さんはレギュラー番組の合間を縫って連日朝早くから夜遅くまでの撮影となった。
昼間のシーンの撮影は順調に進みペースがよかったものの、見せ場となるループ橋のふもとのナイトシーンには天気が味方せず2日連続で延期となり、さらに夜用の機材返却というタイムリミットが迫り、さすがに心が折れそうになった。
が、そのタイミングで卒業制作の相方、たなりゅうが東京から駆けつけてくれた。
数シーンだったけれど、たなりゅうのおかげもあり、極寒の山場をなんとか乗り越えることができた。

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撮影最終日は結婚式シーンに県内のボランティアエキストラの皆さんも参加していただく等、様々な方の協力のもと、なんとかクランクアップを迎えたのだった。

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ところがその直後、大変なことになった。

撮影終了後に新聞取材を受けているそばから寒気が止まらない。
クランクアップと共に緊張が解けたのか、自分の体の熱を感じていた。
インフルエンザだと諸々よろしくないので、打ち上げの前に念のため夜間診療の病院に行くことにした。

体感時間では待合でとてつもない時間待たされた気がするが、
計ってみれば熱が40度近くあり、予想通り風邪かインフルエンザかと思っていたら
何やら医師たちの様子がおかしい。

汚い話、撮影後半はずっと便秘だった。
久しぶりの撮影に体が緊張しているのは自覚していたが、
しまいには食欲もなくなって、最終日は昼の弁当がほとんど食べられなかった。
これまでと同じように撮影による緊張からのデリケートな体の反応かと思っていたら
どうやらこの便秘が元凶らしい。

ベッドで点滴を受けていると
どこかに電話をかける医師の声が遠くから聞こえてきて
「盲腸の疑いが非常に強い」
「腹膜炎起こしてる可能性も」

どうやら盲腸の、それもあまりよろしくない疑いが高いということで
そのまま大きな病院に向かうことに。
移動は人生初の救急車だった。

あれよあれよと、そのまま緊急入院となった。
3年前の入院がデジャヴのように押し寄せた。
あの時と違うのはあきらかな体の不調を自覚していることだ。
体感的には脳梗塞よりしんどい。

体調は万全にして臨んだはずなのになぜまたこうなるのか。
ベッドの上でOS-1のみ許される状況で天井を見上げるしかなかった。
というか、OS-1がポカリスエットみたいに甘くてうまい!(本来はしょっぱくて、これ結構やばい症状らしいです)
ナースステーション真ん前の個室って、どんなやばいんだよ、と。
数時間前の撮影現場が幻のように思えた。

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翌日、腹腔鏡による手術が行われた。
無事に手術が終わって麻酔から目が覚めるとうちの父・みつをがiPhoneでしかも動画で撮っていた。
状況が許されるならぶっとばしたいところだが、
いつのまにかiPhoneの操作を覚えている姿を見て、なんだか面白かった。

と次の瞬間妙に冷静になって1ヶ月後に迫った上映会の宣伝は自分が動けないし、
もっと言うとビヨンドの編集作業を止めてしまった。
今さら中止はありえないし、この状況をどうやってたて直すか。

といっても選択肢はそこにはほぼなく、編集を監督補の神宮司さんにお願いするしかなかった。
断ることもできたのに、編集を引き受けてくれた神宮司さんの男気に本当に感謝である。

とにかく体を復活させて、退院しないと何もできない。
時折届く関係者からのLINEが本当に力になったし、
復活したらやったるぞ、とそれしかなかった。
ベッドの上でやることはほぼないので、イメトレだけは入念にしてその時を待った。

10日間の入院を経て退院すると、その直後から編集と音楽制作、さらに宣伝活動が始まった。
待ったなしなのである。
しかし、体力の落ちた状態でこれが本当に大変だった。
お風呂で貧血で倒れそうになるし、食べても食べても体重が落ちるし、何かにつけて眠い。
体は本当によくできている。

時は上映会まで3週間を切ろうとしていた。
先行で編集を神宮司さんにお願いしていて本当に正解だった。
音楽作業についても実家の珠算塾に撮影時から詰所として組んでいたので、
そこに機材を持ち込んでもらい作業することに。

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映像尺が決まっていない状態で
音楽のあきさんには大変なご無理を言いながらも
オリジナル曲に加えて、トミーさんの作ってくれた13年前の音楽をベースにコード進行やアレンジを変える形でビヨンド用に進化させてもらった。
テンポやアレンジについてもわがまま言わせてもらったけれど、要求よりもはるかに期待値を超えて返ってくる楽曲たちに編集は背中を押されることになった。
個人的には本編中盤のギターの曲とエンディングが今回のお気に入り。

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4月になり東京はユジク阿佐ヶ谷、神戸は元町映画館で「Every Day」の上映があり、
山梨アンコール上映会の宣伝も本格化し、その合間で編集作業を進めながら
都内でじいちゃん役の小玉直治さんの声を収録した。
200歳まで生きる、と変わらない笑顔で語ったチャーミングな小玉さんに元気をもらった。

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その後デジタルの恩恵を受けて神宮司さんとデータをやりとりしながら編集や一部追加撮影が行われ、
上映会前日の上映会スタッフ向けの試写を経てのそこから感想をフィードバックして最終調整がギリギリまで行われ、上映会当日の朝に「グーチョキパー ビヨンド」は完成した。

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誤解を恐れず書くと、
最初はもっと肩の力を抜いたおまけみたいな形にさえなればいいとどこかで思っていた。
が、蓋を開けてみればそれは「Every Day」以来の作品制作で、
皆で本気で挑み、結果、きちんとした形となったのが本当に嬉しかった。

いしいさん、神部さんの他では普段見られない一面が焼きつけられた気がする。
内容についてはグーチョキパーしばりだったのもあって限りはあったけれど、
いつかまた違う作品で二人を撮ってみたい。
牛水さんの演技の深化、洋子さんの変わらなさも抜群だ。
サポートしていただいたみっかる.TVの皆さんの本領発揮というか、
それぞれが違う分野のプロフェッショナルであることから大人の遊びというか余裕みたいなものが作品の間口を広げてくれることになり、図らずも無意識に、新たな自分の扉を開くきっかけとなった最新作が完成したのである。

また10年くらいしたら最終章を。
なんて未来は少しデキすぎのような気もするけど、
ビヨンドの最後のカットは間違いなく、その先を示している。



ということでこの度、11/4(土)からはじまる「Every Day」のテアトル石和での興業初日に「グーチョキパー」「グーチョキパー ビヨンド」を特別上映して下さることになりました。
13年前の作品とセットで短編の作品がホールではなく、映画館にかかるのは本当に奇跡です。
たくさん見に来て下さるともしかすると、最終章が長編として本当に企画されるかもしれません。
原点と最新作である「グーチョキパー」2作もEvery Dayと併せてお楽しみいただけたら幸いです。


おわり。
のようで、つづく。


山梨・テアトル石和
2017.11.4(土)〜11.17(金)
※タイムテーブル、ゲストの詳細は劇場までお問い合わせください。



【イベント情報】

11/4(土)19:00〜
初日舞台挨拶+「グーチョキパー」「グーチョキパー ビヨンド」特別上映
※終了後、懇親会あり



11/5(日)13:00〜
シネ婚「Every Dayなシネ婚」

11/11(土)19:00〜
未公開映像集DX(関東初)

11/12(日)
女子力全開コメンタリー上映(関東初)


【お問い合わせ】
テアトル石和
〒406-0023 山梨県笛吹市石和町八田291
電話: 055-262-4674

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プロダクションノート バックナンバー
#1
  #2  #3  #4  #5   #6

2017年の年明けは
ロケットスタートだった。
演劇ユニット 鵺的のトライアル公演vol.1「フォトジェニック」の映像パートを担当することになった。
年末の関西での「Every Day」の上映の前後はその台本を読みながら女性を殺し、その死体写真を撮っているというカメラマンの話に頭の中のモードを切り替えていた。
年明け早々に舞台の本番があるため、帰京後のクリスマス、年末年始、大晦日返上してひたすら撮影だった。

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もちろんその横には
「グーチョキパー2(仮)」のことも頭にはずっとあった。

ひろみ、ノブ、茜はあれからどう生きてきたのだろうか。
それは反面、自分がどう生きてきたかも含めて晒される、そんな覚悟も持ちながら
舞台公演も終わり、やけに冷え込む極寒の2017年1月半ば、職場のパソコンに立ち上げているメールソフトに向かっていた。

実はEvery Dayの頃から企画書やシナリオを職場のOutlookのメール本文に一度書き出すという習慣がついてしまった。
それをプリントアウトして、もう一度清書するように再度打ち込む、という面倒な手法でもあるけれど、慣れてしまえばなんとやら。環境がいつしかそうさせた。だからか、最近はいきなりWordの画面を見ると手が止まってしまうくらいだ。
5分、10分のちょっとした作業の合間でコツコツ書いていった。

第一案として書いたのは、再会の話。
それぞれ一人ずつ会うことはあっても3人がまったく揃わないというもの。

あらすじはこうだ。
ひろみはそれなりに認知度のあるお笑い芸人になるも挫折し、地元に戻り、スーパーでアルバイトをしていた。ノブはあれから実家の店を継ぎ、デザインした手ぬぐいが世界的に評価され、今や時の人になっていた。そんな中、高校時代の同窓会が開かれることとなるが…。というもの。
クライマックスで茜が都会から帰ってくるが、3人が会うことはなく、俯瞰で見ると南アルプス市にそろっているというなんとも言えない悲壮感漂うお話だった。

スタッフからは即却下だった。
アンコール上映会で、この終わりはよろしくない。と。
おまけにグーチョキパー感がない、らしい。

こちらからすると、
グーチョキパー感とはなんぞや?
である。

ある程度年齢を重ねると
同級生や仲間が集まるとなれば、
その機会は限られてくる。
そしてその再会の場が
誰かの不幸であったりもする。
残念な日常への負い目というのか、
逃げというのか。
しばらく仕事のなかった
卒業直後の自分をふと思い出した。

ひろみ、ノブ、茜だって同じである。
地元でこの3人が集まる理由となれば、
成人式、結婚式、同窓会、お葬式。
さらに限られてくる。
予算やスケジュールの観点からも短編でいくとなれば、シンプルかつ濃縮還元でいくしかない。

言ったものの、問題を乗り越えるアイデアになかなかたどり着けないでうんうん唸っていると、
見かねたとあるスタッフが「ノブと茜が結婚するってのはどうでしょう?」と言った。

いやいや、あの二人の結婚は一番ないよ。
と即、否定して返した。

ん?ちょっと待て。
友人代表のあいさつでひろみがしゃべっている姿が浮かんだ。
調子こいて、自分の言葉に酔いしれている。
それをノブと茜が優しく見守っていて…

ダメ元で書いてみてくださいよ、
というスタッフの声にのせられるようにして書いたらこれがあっという間だった。

途端にあの3人の未来が見えてきた。
3人に加えて、かかせないのは姉の洋子だし、じいちゃんだ。
となれば父と母はまた旅行に行っている?
洋子の家族は登場する?

先行で久しぶりに志村洋子さんに電話して、
スケジュールを確認しているだけなのに
食い気味で出演快諾されたものだからさらに筆は進んだ。
そうか、これがグーチョキパー感か!
少しずつ続編の世界観が広がっていった。

初稿が書けたところで「みっかる.TV」に出演することになったので
メインキャストの顔合わせも兼ねて牛水さんと一緒に山梨に向かい、本番終了後の深夜に本読みを行った。
声を聴いて、監督の自分よりも同行していたうちの父・みつをが
「あの3人だ」と口走った。

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この時、牛水さんとも思わず目を合わせたくらい
いしいさんと神部さんが、ひろみとノブとしてそこにいたのだ。
と、ご本人たち、特に神部さんはいつも自分はノブをやっていたそねちゃんには似ていないというが、
見た目こそ確かに違うかもしれないけれど、声の響きや内に秘めている雰囲気がキャスティングの決め手だった。
(これ言っても信じてもらえないけど、本当です)

というか、似ている似ていないでそもそも選んでいない。
いしいさん、神部さんが役を引き継ぐことについては誰が何と言おうと、
どうしても2人で撮りたかったし、その絵がイメージできたからやることにしたのだから。
本読みから手ごたえを感じて、リライトの時は終始テンションが高かったのを覚えている。

立春を過ぎる頃、上映会のチラシの入稿〆切に合わせて
タイトルが「グーチョキパー ビヨンド」に正式決定した。
さあ、はじまる。

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つづく。
次回、10/31(火)最終回(予定)です。

山梨・テアトル石和
2017.11.4(土)〜11.17(金)
※タイムテーブル、ゲストの詳細は劇場までお問い合わせください。



【イベント情報】

11/4(土)19:00〜
初日舞台挨拶+「グーチョキパー」「グーチョキパー ビヨンド」特別上映
※終了後、懇親会あり



11/5(日)13:00〜
シネ婚「Every Dayなシネ婚」

11/11(土)19:00〜
未公開映像集DX(関東初)

11/12(日)
女子力全開コメンタリー上映(関東初)


【お問い合わせ】
テアトル石和
〒406-0023 山梨県笛吹市石和町八田291
電話: 055-262-4674

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プロダクションノート バックナンバー
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2016年6月。
1か月後に控えた初の長編「Every Day」の劇場公開を前に宣伝も追込みの時期に入っていた。
マスコミ試写や各種インタビューをはじめとする取材、ラジオ番組での番宣を経て、
ありがたいことにトークイベントを組んでいただけることになり、
宣伝の加瀬さん、主演の山本真由美さん、そして牛水里美さんと共に
母校である埼玉県は川越市にある尚美学園大学に向かっていた。

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映像を専攻する現役生たちを対象に
当時の学生生活や卒業後はどうだったのかを話し、
在学中に作った作品のダイジェストを観ながらトークを行うことに。

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ちらちらと1年次からの実習作品が順に視界に見切れるようになり、
卒業制作の「グーチョキパー」は当然のことながら映し出された。
再会の瞬間は突然だった。

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しゃべるのを忘れて思わず見入ってしまった。
約10年ぶりだ。
粗さはあれど、まっすぐに作っていた当時の自分に再会したのである。

この少し前の話。
久々に牛水里美さんとお茶をした。
その時、どちらからともなく「グーチョキパー」の続編とかそろそろ作ってもいいかもね、という話になり、続編をやるとしたら、と二人して夢中になってアイデアを出し合った。

ここで初めてキャスティングについて具体的なアイデアとしていしいそうたろうさん、神部冬馬さんの名前をはじめて挙げた。
ストーンゴッドという舞台ユニットを組んでいる二人の演技している姿はすでに頭にあったので、普段テレビで見せていない面をどう出すのか。

2人が、特にいしいさんがひろみをやった高橋君と顔の雰囲気が似ているのもあって、
ならばいしいさん、神部さんが成長したひろみとノブだったらイケると、牛水さん相手に話した。
2人の画像を見ながら「そっくりー!」と牛水さんが言ってくれたのもあり、大いに盛り上がった。
でも、この時は登場人物たちの状況がうまい具合に固まらず気が付いたら終電でタイムアウトとなり、解散した。

実は続編について挑もうとした時期が何度かあった。
主演の二人が俳優をしているわけではないので製作することは不可能だとしても
考えるだけならとイメージすると、浮かんでくる話がすべて閉塞感漂う話になり、すぐさま立ち消えになった。

それはそうである。
あの3人が高校を卒業してから久々に会うとなると、それぞれの時間が流れることになる。
3人全員がまた会うことなんてあるだろうか。

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ひろみはあの後、茜を追うように東京に出て芸人を目指したとしても売れるかどうかは別だし、ノブは街に残って、本当に納得したのだろうか。
茜は18歳の夏に東京に出ていって2人にまた会いたいなんてそんな純粋なままいられるだろうか。
ひろみと茜は付き合ったのか。
いや、続いてなさそうだな。
と、浮かぶ話とその顛末が苦くすべてダークな結末ばかりだったので、
知り合いと会えば酒のつまみにたまに話す、空想にすぎなかった。

そして、2016年の川越。
当時のことを牛水さんや教授と話すうちに
それから現役生からの質問に答える際に
何を考えて、何を大切にしていたのか
言葉にすることで自分なりに意外と整理がつけられていることに驚いた。

それからさらに時は流れて2016年年末。
地元・南アルプス市での「Every Day」のアンコール上映会の実施が決定した。
このイベントの目玉に、賭けに出ることにした。

いしいそうたろうさん、神部冬馬さん主演で「グーチョキパー」の続編をやる!

スタッフは意外と反対しなかった。
しきりに手塚の体調や予算調達、スケジュール等、やること前提での現実面を重視してもらったのがありがたかった。
こちらの気持ちなんぞお見通しだったんだろう。

年末の関西上映初日の前夜にぶつかったみっかる.TVに神戸のホテルから電話の音声を生中継してもらい、
そこで制作発表した。

言ってしまったぞ、自分!

しかし、この時シナリオはおろか、内容については全くの白紙の状態だったのである。


つづく。


山梨・テアトル石和
2017.11.4(土)〜11.17(金)
※タイムテーブル、ゲストの詳細は劇場までお問い合わせください。



【イベント情報】

11/4(土)
初日舞台挨拶+「グーチョキパー」「グーチョキパー ビヨンド」特別上映
※終了後、懇親会あり



11/5(日)
シネ婚「Every Dayなシネ婚」

11/11(土)
未公開映像集DX(関東初)

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【お問い合わせ】
テアトル石和
〒406-0023 山梨県笛吹市石和町八田291
電話: 055-262-4674

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7/22(土)より故郷山梨・甲府の文化のるつぼ へちま月イチ上映会がはじまります。

幼い頃、毎週のように母に連れられて映画館に通ったのが甲府の街でした。
一番最初に見た映画は「霊幻道士」しかも字幕版。
時はキョンシーブームの真っ只中。
かわいいテンテンちゃんに日本は沸いてました。

しかし、「霊幻道士」はテンテンちゃんの出ていないキョンシー映画だったのです。(テンテンちゃんの出ていたのは「幽幻道士」で「霊幻道士」の亜流ホラーコメディ)
そうとは知らずに人生初めての映画がどホラーで、あたくしはとんでもないトラウマを背負ったのであります。
ちなみに数十メートル先の甲府東映にできていた行列は「仮面ライダーBLACK」の劇場版。
なぜ母が「霊幻道士」をチョイスしたのかは謎でありますが、この時に予告で流れたのがわが心の師匠ジャッキーチェンの映画ということで、幼な心にヒーローを見つけたのは映画館の暗闇の中でした。

甲府のかすがもーる、と聞けば映画館の中の空気の大半をしめていたであろうポップコーンの香りを思い出します。
字幕版のキョンシーに恐怖した甲府宝塚劇場(甲宝シネマ)も4年前に閉館し、今や甲府の中心街にある映画館はシアターセントラルBe館1館を残すのみ。

仮面ライダーBLACKをやっていた甲府東映のあった甲府銀座ビルは建て壊され、新しくマンションが建てられています。
ドラゴンボールの公開初日は不二家のところまで延びていた行列も、甲府駅前からのイオンモール行きのバスを待つ行列に変わり、マクドナルドもスタバも撤退したり、時代の変化は仕方ないとしても、これでも映画監督ですから自分の原体験だった映画館のあった風景がなくなったのはやっぱりせつないのです。

そんな中、文化のるつぼ へちまで月に一度、「Every Day」を軸にした上映会を開催する機会をいただきました。
場所は岡島百貨店の裏。
32席という小さいスペースにして、こだわりのあるプロジェクターやスクリーンが完備された空間が隠れ家的に甲府の街に存在しているということに刺激と好奇心をくすぐられています。

自分の原体験としてある甲府の街で上映を単なるノスタルジーとしてではなく、
再構築といいますか、最先端の、言い方はわかりませんが、
甲府の街で映画を観るという体験を懐かしく思う人はもちろん、
かつてスクリーン数が15以上もあった街であることをまだ知らない人にもたくさん観にきてほしいです。
スマホや家の大きなテレビでも見れるこの時代、暗闇の空間に様々な人が集まって同じ作品を一緒に映画を観るということの価値を少しでも体験していただきたいです。

とにかく、月に一度です。
各地の映画館やホール上映でできなかったことを岡島百貨店の裏にある文化のるつぼ へちまで自由にかつ大胆にやらせていただきます。

一度と言わず、できたら何度もふらっと遊びに来てください。
東京や関東近県からは高速道路ですぐだし、電車も特急に乗れば新宿から1時間半もあれば甲府です。
昼に甲府で映画見て、それから温泉も行けます。
ほうとうも鳥もつ煮もございます。
これからだと桃とぶどう、そしておいしいワインも!

さまざまな方と甲府の街でお会いできることを楽しみにしています。


「手塚悟監督作品 月イチ上映会 #1」

【日時】
2017年7月22日(土)

【場所】
文化のるつぼ へちま 3階へちまSTUDIO
〒400-0032 山梨県甲府市中央2-13-20
TEL:055-236-5651

【上映作品・タイムテーブル】各プログラム 120分を予定

11:00 Every Day
(上映後舞台挨拶:手塚悟監督)

13:30 グーチョキパー
    グーチョキパー ビヨンド

(ゲスト:神部冬馬、牛水里美、志村洋子、手塚悟監督)

17:00 Every Day
(ゲスト:神部冬馬 × 手塚悟監督)

【チケット】
予約:1,200円 当日:1,500円

●2プログラムご鑑賞の場合
予約:2,000円 当日:2,200円

●特別通し券(8月以降の上映で利用OK、知人友人との合同購入OK、へちまでの上映のみ有効)
5プログラム 5,000円(トートバッグ付)

※各回32席限定 入替制
※別途1ドリンクオーダーとなります。

【ご予約・お問い合わせ】
文化のるつぼ へちま TEL:055-236-5651

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7/22(土)より全国のミニシアターを中心に約1年にも及ぶ劇場公開を続けてきた「Every Day」が新たな旅を始めます。
その名も「Every Day オンデマンド」

高画質動画配信サイト「vimeo」を利用し、全世界において、スマートフォンや家庭用のテレビ(対応機種のみ)での視聴が可能となり、残念ながら上映が実現できなかった地域の方にもこの機会にご覧いただくことができるようになりました。

SNS上だけでなく、各劇場でのサイン会の際にも「DVD化しないんですか?」という声を多数いただいていましたが、DVDの市場を考えるとどうしても我々のような小規模の作品が販売するには難しいのが正直なところでした。
一方でどうしても届けることのできない地域もあり、監督としてはもどかしい気持ちでいました。

映画はフィルムでしょ、そんでもってでかいスクリーンに映してなんぼでしょ、というのもわかっています。
むしろ僕もそう思ってます。
シネコンやミニシアターで1日に1スクリーンで5本も6本も流せるのはデジタル化の恩恵でもあります。
色々と考えに考えて、小回り利かせることのできる我々とデジタルの利点をめいっぱい活かすことにしました。

劇場公開からちょうど1年を迎えるにあたって、かわいい子にさらに旅をさせることにしましたが、まずは期間限定とさせてください。
わがままかもしれませんが「Every Day」はスクリーンでの上映も大切に届けたいと考えています。
現実問題として、劇場に届けられないことの無念さを可能な限り解消するためということでご理解いただけたら嬉しいです。

尚、今回の配信では本編の他にメイキング風景や神戸・元町映画館でほぼ毎日行われた舞台挨拶とイベントの中から楽しい時間となったいくつかもご覧いただける予定です。

「Every Day オンデマンド」もどうぞよろしくお願いいたします。

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Every Day オンデマンド
※URL等は後日発表します。

■配信作品
「Every Day」(2016・95分)
期間限定配信、配信限定特典映像付

■配信期間
 2017.7.22(土)〜7.31(月)

■販売価格
 1,200円 / 72時間
※クレジットカード、またはPaypal決済のみ

■配信限定特典映像(予定)
 ○メイキング
 ○地方劇場舞台挨拶(神戸編)
 ○倍速コメンタリー「男たちのEvery Day」 in 元町映画館(ゲスト:手塚悟監督、永野宗典(三井晴之役)、土屋壮(三井の後輩・遠藤役))
※内容は変更の可能性もあります。あらかじめご了承ください。

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映画「Every Dayの劇場公開からちょうど1年を迎える7/22(土)から
故郷・山梨県甲府市にございます「文化のるつぼ へちま」にて月に一度のロングラン上映がはじまります。

記念すべき第1回目となる7/22(土)には春の上映で大変好評いただきました「グーチョキパー」「グーチョキパー ビヨンド」の再上映も行います。
当日には出演者である神部冬馬さん、牛水里美さん、志村洋子さんをゲストにお迎えしてにぎやかにお届けします。

8月以降になりますが、関東では初上映となる未公開映像集やコメンタリー上映、「Every Day」につながる短編作品も上映予定です。
他にも関連作の上映やゆくゆくは新たなる作品への製作工程もお見せする等 甲府の街でしか味わえない盛りだくさんの企画を考えています。

はじめましての方も一度ご覧になった方もこの機会に甲府の街へぜひ足をお運びください。

「手塚悟監督作品 月イチ上映会 #1」

【日時】
2017年7月22日(土)

【場所】
文化のるつぼ へちま 3階へちまSTUDIO
〒400-0032 山梨県甲府市中央2-13-20
TEL:055-236-5651

【上映作品・タイムテーブル】各プログラム 120分を予定

11:00 Every Day
(上映後舞台挨拶:手塚悟監督)

13:30 グーチョキパー
    グーチョキパー ビヨンド

(ゲスト:神部冬馬、牛水里美、志村洋子、手塚悟監督)

17:00 Every Day
(ゲスト:神部冬馬 × 手塚悟監督)

【チケット】
予約:1,200円 当日:1,500円

●2プログラムご鑑賞の場合
予約:2,000円 当日:2,200円

●特別通し券(8月以降の上映で利用OK、知人友人との合同購入OK、へちまでの上映のみ有効)
5プログラム 5,000円(トートバッグ付)

※各回32席限定 入替制
※別途1ドリンクオーダーとなります。

【ご予約・お問い合わせ】
文化のるつぼ へちま TEL:055-236-5651

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写真 2015-11-25 17 51 57

映画「Every Day」のホームページが公開となりました。
特報映像とfacebookページのご案内のみですが、
来年の公開時に内容も追加されていきます。
どうぞ皆さまアクセス下さい。

映画「Every Day」公式サイト
http://everyday-movie.jp/




明日11/28(土)4年ぶりの新作、映画「Every Day」がお披露目されます。

作品の完成に至るまで、様々な出来事がありましたが、
こうして形になり、ようやくお届けできる運びとなりました。
作品の製作に関わってくださった皆様に心より感謝申し上げます。

明日11/28(土)10:30より
第16回TAMA NEW WAVE コンペティション部門にて初上映となります。

上映前には主演の永野宗典さんと一緒に舞台挨拶させていただきます。
皆さまのご来場、心よりお待ちしています。

お披露目前なので、内容についてはなかなか書きづらいのですが、
これまでのすべてをこの作品に集約できた気がしています。
朝早い上映になりますが、ぜひ足をお運び下さい。

作品の特報映像の解禁と併せて公式サイトも立ち上がりました。
これから劇場公開に向けて少しずつ更新されていきます。
こちらもどうぞよろしくお願いいたします。

映画「Every Day」公式ホームページ
http://everyday-movie.jp/

長らく滞ってしまっていた最新作「Every Day」の編集が再開しました。
病気もしたんだから他のひとに任せたら?という声もありましたが、
想うところありまして、まわりの方々に支えてもらいながら自らの手で編集することにしました。

いやいや、からだにあまりよくないでしょ?と。

もちろん、体調を最優先で、厳しい場合はバトンタッチも考えています。
無茶できない身体ですので、あくまで気持ちだけでも強くもっていますということで受け取ってくださると幸いです。
基本的に1日最大2時間程度のペースです。
自分自身で編集するのは今回が最後かもしれないですね。

進行状況についてはこちらのブログの他にもfacebookページでも配信していきますので、
よかったらアクセスしてみてください。

映画「Every Day」Facebookページ
https://www.facebook.com/everydaymoviejp


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